そもそも国家資格って?

サービス業に関する国家資格

 サービス業に関する国家資格を紹介します。日本では、サービス業というのは資格がなくともできる仕事が多いので、サービス業に関する国家資格は、数が少なくなっています。かっこ内は、その国家資格の根拠となる法律です。

●美容師(美容師法)
 美容師とは、カット以外に、パーマやヘアカラーなど、容姿を美しくするための施術を行う人のことです。意外と知られていませんが、美容師は本来、男性客のカットのみは行えないことになっています。美容師も、スクリーニングが必要ですが通信教育で学ぶ事ができます。ペーパー、実地、ともに年二回試験が行われ、合格率は春が50%ほど、秋が80%ほどになっています。

●理容師(理容師法)
 主に、髪を切るのが理容師ですが、男性客にはパーマを施術することが可能です。養成施設に通い受験するのが一般的ですが、通信教育で学ぶことも可能です。(ただし、面接授業・スクリーニングが必要) 理容師国家試験の合格率は6割程度です。

●旅行業務取扱管理者(旅行業法)
 旅行代理店などで、営業所ごとに設置義務がある、旅行契約のための責任者です。旅行業務取扱管理者になるには、旅行業務取扱管理者試験に合格後に選任され、国内旅行のみを扱う国内旅行業務取扱管理者、海外旅行も扱える総合旅行業務取扱管理者の2種類があります。国内旅行業務取扱管理者の合格率は35%前後、総合旅行業務取扱管理者の合格率は20%前後です。出題範囲は総合旅行業務取扱管理者の方が広いため、合格率は下がりますが、国内旅行業務取扱管理者資格も決して簡単ではありません。

●クリーニング師(クリーニング業法) 
 クリーニング店への必置資格で、アイロンがけ、しみ抜きなどを行います。合格率は70%前後ですが、就職先はあまりなく、ほとんどの日とが独立開業を目指します。ですから、クリーニング師としての技術だけではなく、営業力もなければ難しい仕事といえます。

●フラワー装飾技能士(職業能力開発促進法)
 フラワー装飾技能士は、花の装飾を行う技術を認定された技能士です。仕事の内容はほとんど同じですが、フラワーコーディネーターやフラワーデザイナーは民間資格です。花屋、ブライダル、葬儀屋などへ就職希望であれば有利です。2級の合格率は8割前後と、比較的合格はたやすいのですが、受験資格は、フラワー装飾技能士指定校で学ぶか、2年以上の実務経験が必要となります。