そもそも国家資格って?

教育に関する国家資格

  教育に関する国家資格を紹介します。意外かもしれませんが、実は教員は国家資格ではありません。ですから教育に関する国家資格というと、保育士や、職業訓練指導員などしかないのです。かっこ内は、その国家資格の根拠となる法律です。

●職業訓練指導員(職業能力開発促進法)
 公共職業能力開発施設などで、職業訓練を行う人です。職業訓練指導員は免許制で、職種ごとに職業訓練指導員試験があり、実技と学科試験があります。職種により、技能検定の有資格者や、他法令による有資格者は実務経験が免除されたり、免許職種に関する学科を卒業した人は一部学科の免除があったりします。合格率は職種によって異なりますが、ほぼ全員合格になるものもあれば、50%台の合格率のものもあります。
 全ての都道府県で全ての職種の試験が毎年行われるわけではありませんが、職種は次の通りです。

  • インテリア科
  • ガラス科
  • クレーン科
  • コンピュータ制御科
  • さく井科
  • サッシ・ガラス施工科
  • スレート科
  • デザイン科
  • とび科
  • ニット科
  • パン・菓子科
  • フォークリフト科
  • プラスチック製品科
  • フラワー装飾科
  • プレハブ建築科
  • ブロック建築科
  • ボイラー科
  • ほうろう製品科
  • ホテル・旅館・レストラン科
  • メカトロニクス科
  • レザー加工科
  • 印章彫刻科
  • 園芸科
  • 屋根科
  • 化学分析科
  • 介護サービス科
  • 観光ビジネス科
  • 機械科
  • 貴金属・宝石科
  • 義肢装具科
  • 金属表面処理科
  • 計測機器科
  • 建設科
  • 建設機械運転科
  • 建設機械科
  • 建築科
  • 建築板金科
  • 建築物衛生管理科
  • 建築物設備管理科
  • 光学ガラス科
  • 光学機器科
  • 公害検査科
  • 工業包装科
  • 広告美術科
  • 構造物鉄工科
  • 港湾荷役科
  • 航空機整備科
  • 航空機製造科
  • 左官・タイル科
  • 紙器科
  • 事務科
  • 時計科
  • 自動車車体整備科
  • 自動車整備科
  • 自動車製造科
  • 漆器科
  • 写真科
  • 住宅設備機器科
  • 床仕上げ科
  • 情報処理科
  • 畳科
  • 織機調整科
  • 織布科
  • 食肉科
  • 寝具科
  • 森林環境保全科
  • 水産物加工科
  • 製材機械科
  • 製版・印刷科
  • 製本科
  • 西洋料理科
  • 石材科
  • 染色科
  • 塑性加工科
  • 送配電科
  • 造園科
  • 造船科
  • 測量科
  • 鍛造科
  • 築炉科
  • 竹工芸科
  • 中国料理科
  • 鋳造科
  • 鉄鋼科
  • 鉄道車両科
  • 電気科
  • 電気工事科
  • 電気通信科
  • 電子科
  • 電話交換科
  • 塗装科
  • 土木科
  • 陶磁器科
  • 内燃機関科
  • 日本料理科
  • 熱処理科
  • 熱絶縁科
  • 農業機械科
  • 配管科
  • 発酵科
  • 発変電科
  • 帆布製品科
  • 美容科
  • 表具科
  • 福祉工学科
  • 縫製科
  • 縫製機械科
  • 貿易事務科
  • 防水科
  • 麺科
  • 木型科
  • 木工科
  • 木材工芸科
  • 洋裁科
  • 洋服科
  • 溶接科
  • 理化学機器科
  • 理容科
  • 流通ビジネス科
  • 臨床検査科
  • 冷凍空調機器科
  • 和裁科
  • 枠組壁建築科
●保育士(児童福祉法)
 児童の保育及び児童の保護者に対する保育に関する指導を行う仕事で、短大や養成学校を卒業すれば、卒業と同時に保育士になることができます。また、合格率は30%前後と低く、養成学校卒業などよりも難しいとされていますが、保育士国家試験を受けて保育士になることも可能です。ただし保育士国家試験は短大卒程度という受験資格があり、高校の卒業年月日によっては高卒の方は受験できません。その場合は通信教育で保育士資格を取得することも可能ですので、選択肢の一つになるでしょう。

●教員資格(学校教育法)
 現在国家試験と国家資格化が検討されている教員免許ですが、現在教員は免許制であり、国家試験もないため、国家資格ではありません。通常は教育学部など、教員養成課程のある学校で必要単位を取得すれば、そのまま免許がもらえます。もう一つ、教員になるには教員資格認定試験があります。幼稚園教員資格、小学校教員資格、高等学校教員資格、特別支援学校教員資格の4つの資格を、教育学部出身でなくとも取得可能です。ただし、小学校と高等学校については、現在試験は休止になっています。
 教員資格認定試験で最も受験しやすいのは、幼稚園教員です。幼稚園教員は、園児の教育や保育を行う仕事で、保育士と似ていますが根拠法律が異なります。どちらかといえば、園児を教育するための仕事です。幼稚園教員は、専修、一種、二種の3種類があり、二種免許状は、専修学校専門課程で取得できるところもありますが、一種免許状取得のためには実務経験の後に教育職員検定を受けなければいけないこともあります。また、二種免許状は、幼稚園教員資格認定試験による資格取得も可能です。ただし、合格率は低く20%程度です。